Freshdeskは2010年にインドで創業され、現在は米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社拠点をおくソフトウェア開発会社で、問い合わせ管理システムを展開しています。世界で15万社超の導入実績を誇り、電話やメール、チャットなど様々なチャネルからの問い合わせを一元管理することが可能です。Zendesk同様、各案件をチケットという概念で管理し、自動化や合理化を実現できる仕組みが特徴的です。
Helpsystems社は1982年に米国ミネソタ州で創業されたITソフトウェア会社で、世界最大の独立系IBMiソフトウェアベンダーです。このHelpsystems社が開発するロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)「Automat」は、会話型人工知能を使用して、ソーシャルダイレクトメッセージング用のインテリジェントボットを作成します。Automatのボットは顧客からの自由形式のテキストを理解し、必要に応じて人間のオペレーターに会話を引き継ぐことができます。
ClickDeskは2011年創業の自己資金で運営されている非上場企業です。ClickDeskではFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアプラットフォームと統合できるライブチャットアプリを提供しています。プライベートインターフェイスを使用して、テキストだけでなく音声やビデオを介して顧客とやり取りできることが特徴です。
ClickDeskは120か国以上の185,000以上のWebサイトへの導入実績を持っており、カスタマーサービスの課題をリアルタイムで解決できます。
2015年に米国ニューヨークで創業し、 2020年5月にオムニチャネル型SaaSCRMプラットフォームを展開するKustomer社(https://www.kustomer.com/)から買収されたReply.aiは法人向けにカスタマーとやりとりするためのチャットボットの制作と運用を提供しています。会話型人工知能を使用して、複数の言語で顧客とコミュニケーションを取ることが可能です。
ボットだけでは顧客からの問い合わせに対応できない場合、同じチャットのスレッド内で人間のオペレーターに会話を引き継ぐことができます。それまでのやり取りを確認できるので、オペレーターがスムーズに対応することができるのが長所です。カスタマーの課題が解決したらオペレーターは再度スレッドから抜け、チャットボットの機能へと戻ります。
ブランドの公式アカウントとは別に、カスタマーサービス用のSNSアカウントを作成することで、メインの公式アカウント内にカスタマーサービスの案件が埋もれることを防ぐことができます。ブランドのメインアカウントではPR目的の投稿をすることが一般的です。マーケティングとカスタマーサービスとのアカウントを分けることで、顧客からの問い合わせに迅速かつ詳細に対応できる可能性があります。
カスタマーサービス専用のアカウントを作成した際は、その情報を同ブランドのメインアカウントのプロフィール欄に掲載しましょう。こうすることで、顧客もサポート関連のリクエストについてどこに連絡すればよいかが把握できます。
SNSではブランドにタグ付けしてメッセージを送ることが多いですが、一部はで、タグ付けなしで、企業の商品やサービスに関する質問、不満を投稿している場合もあります。そこで、このような隠れたメッセージを見逃さないように、キーワードモニタリングを使用するのです。こうすれば、タグが付けられていない場合でも、自社ブランドに関連した投稿をモニターすることが可能になります。
SNSカスタマーサービスを運用する際には、ガイドラインを整備することを忘れてはなりません。このガイドラインでは会社の価値観とソーシャルマーケティングチームの方向性を考慮したものである必要があります。例えば、カジュアルでありながら親しみやすい声のトーンを使用するなどSNSカスタマーサービスチャネルのスタイルガイドを定めることで、ブランドにふさわしいSNSカスタマーサービスを運営できるようになります。
顧客から似たような質問を何度も受け取った場合、同じような質問を持っている顧客が多くいることを意味します。そこで、顧客がカスタマーサービスに連絡しなくても自己解決できるような情報リソースをSNS上で提供すると良いでしょう。
具体的にはSNSに、注文のハウツービデオや類似商品比較などのコンテンツを投稿します。これらのリソースを提供することで、カスタマーサービスへの問い合わせ数を減らすことにつながり、業務の円滑化も期待できます。
カスタマーサービスでは顧客の不満や苦情に対処する場所というわけではありません。カスタマーサービスには、顧客がブランドとのつながりを深め、製品の購入、使用、推奨をより快適に行えるようにするものなら何でも含めることができます。例えば、顧客の好意的なコメントに反応したり、商品の個別アドバイスを提供したりすることも有効です。
当然のことではありますが、SNS上の顧客からの問合せに応えることは、応答性の高いカスタマーサービスを運用していることの証明になります。
例えば商品に不良が生じて、顧客に返金対応をしたとします。その件で、再度顧客からSNS上でコメントを受けた時に、企業側としてはすでに払戻しはしたので問題は解決済みと感じるかもしれません。しかし、顧客からのコメントに何も反応しなければ、企業側が商品の不良問題を真剣に受け止めておらず、顧客を大切にしていないというマイナスのイメージを持たれてしまうことでしょう。
顧客とのSNS上の会話は不特定多数から見ることができます。問合せの大小に関わらず、一つ一つの問い合わせに漏れなく応答することが大切で、そのような真摯な態度はカスタマーサービスへの信頼向上につながります。
顧客の多くは、SNSカスタマーサービスにスピード感を求めています。そのため、顧客のメッセージには可能な限りすばやく応答する必要があるのです。もちろん24時間営業のカスタマーサービスをSNS上で運営する必要はありません。しかしながら、SNSカスタマーサービスの利用可能時間を明確にし、オフラインになるときに顧客に知らせることは重要です。
そして、すぐの反応ができない場合には、セルフヘルプソリューションへのリンクを提供したり、メールやウェブフォームなど、他の連絡先を提示したりすると良いでしょう。SNSのメッセージには、即時返信できない時間帯には定型文を返信する機能もありますので、上手く活用することが大切です。
チャットボットを利用することで、24時間年中無休でカスタマーサービスを提供することも可能です。この仕組みは顧客からのよくある問合せに特に有効で、チャットボットで問合せを解決できれば、顧客のストレスも企業側の業務量も減らすことができます。