アメリカ進出・展開を目指す日本企業をサポートするTandemSprint, Inc.

  • Facebook
  • LinkedIn
  • Line
  • Twitter

アメリカ進出・展開を目指す日本企業をサポートするTandemSprint, Inc.

生活・不動産・ファッション
2023.07.04

米国におけるネイティブプランツ市場の概況:新たなビジネスチャンスとブランドイメージ向上のアプローチ

  • Facebook
  • LinkedIn
  • Line
  • Twitter

1.米国におけるネイティブプランツのトレンドと背景

米国では近年、環境への配慮を重視する動きが広がっており、これに伴い「ネイティブプランツ(在来品種)」への回帰がトレンドとなっています。ネイティブプランツとは、特定の地域に自然に生育する植物のことで、その地域の生態系に適応しているため、病気や害虫に強く、耐久性が高いとされています。また、ネイティブプランツは、生態系のバランスを保つ役割を果たし、在来の野生動物にとって重要な食料や生息地を提供します。

このトレンドの背景には、気候変動への懸念や生物多様性の保全、持続可能な開発の重要性が認識されるようになったことが大きく影響しています。ネイティブプランツを利用することで、水資源の保全や環境負荷の軽減にも繋がります。また、米国では、在来品種を活用した庭園や公共空間のデザインが人気を集めており、景観やエコツーリズムの観点からも注目されています。

本稿では、海外進出を検討する日本企業向けに、米国のネイティブプランツ市場とそのトレンドについて詳しく解説します。市場規模や競合状況、最新のトレンドや注目の米国企業、さらには成功事例を通して、日本企業が米国ネイティブプランツ市場で成功するためのポイントを探りましょう。

2.米国のネイティブプランツ市場の概況

ここ過去10年間でネイティブプランツへの関心が徐々に高まり、最近では急激に増加しています。ネイティブプランツが生態系にとって重要であることは以前から知られていました。今日ではネイティブプランツ市場は、造園業界や植物育成業界を中心に拡大しており、多様なビジネスチャンスが生まれています。

実際、公共の広場や教育施設などでは、ネイテイブプランツを積極的に採用しています。また、ガーデニング雑誌でもネイティブプランツの特集が多く見られるようになってきました。注目・需要の高まりに応えて、ガーデンセンターでは、ネイティブプランツの取り扱いを増やしています。

National Gardening Survey2022年度版の結果( https://www.nwf.org/Home/Latest-News/Press-Releases/2022/5-02-22-Consumer-Gardening-Report )によると、アメリカの成人の3人に1人(34%)が野生生物を支援するために植物を購入しており、これは2020年の26%から増加しています。

また、4人に1人(25%)が特にネイティブプランツを購入しており、これも2020年の17%から増加しています。さらに、自宅の芝生の一部を在来品種のランドスケープに変える計画を立てている人の割合は、2019年の9%から2021年には19%へと倍増しています。

これらの結果から、ネイティブプランツへの関心が高まっており、環境や野生生物への配慮が消費者の購買行動に大きな影響を与えていることがわかります。

この市場の拡大を受け、ネイティブプランツを自社の商品に取り込む企業も次々と現れ、技術革新やサービスの向上に努めています。例えば、消費者が手軽にネイティブプランツを購入できるオンラインプラットフォームを開発する企業などが注目を集めています。

このような状況から、米国のネイティブプランツ市場は今後も拡大が見込まれ、日本企業にとっても新たなビジネスチャンスが広がっているといえます。

3.米国で注目のネイティブプランツ企業

ここでは、注目されているネイティブプランツを扱う米国企業を紹介します。これらの企業は、環境保護や持続可能性に焦点を当てた事業展開を行っています。

 

3−1.Native Land Design
https://www.youraspire.com/case-studies/native-land-design

創業:2001年、拠点:テキサス州オースティン
事業概要:商業施設向けのランドスケープデザイン・施工・メンテナンスに特化。地域性に適した植物を用いて、環境に配慮したサービスの提供が特徴。

3−2.Native Exotics
https://www.floraecollaborative.com/

創業:2014年、拠点:ニューヨーク州
事業概要:食虫植物を専門に取り扱うオンラインショップ。国内外から珍しい食虫植物を集め、個人向けに販売。

3−3.Prairie Moon Nursery
https://www.prairiemoon.com/

創業:1980年代、拠点:ミネソタ州
事業概要:北アメリカ原産のネイティブプランツを取り扱う。種子や苗木の販売のほか、栽培方法や環境保全に関する情報提供も行う。

3−4.Lively Root
https://www.livelyroot.com/

創業:2020年、拠点:カリフォルニア州サンディエゴ
事業概要:室内向けの植物をオンラインで販売。持続可能な取り組みに注力し、顧客に環境にやさしい商品を提供している。これまで合計4百万ドルの資金を調達。最新の資金調達は、2022年6月1日のシードラウンド( https://www.finsmes.com/2022/06/lively-root-technologies-closes-4m-seed-funding-round.html )。

4.日本企業が取り組むべきネイティブプランツビジネスの戦略

前項で紹介した米国の成功しているネイティブプランツ企業には、以下のような共通点が見られます。

● 地域性を活かした商品ラインナップの開発:米国各地の特性に合わせたネイティブプランツの商品展開を行い、地域の環境や文化に根ざした植物の提供を目指します。これにより、顧客の関心を引き、独自のブランド価値を築くことができます。

● エコロジーへの取り組み:持続可能な農業方法や環境保護に配慮したビジネスモデルを採用し、環境への配慮をアピールします。また、この取り組みを通じて、顧客や地域社会との良好な関係を築くことができます。

● 情報提供と教育:ネイティブプランツの専門知識を活かし、顧客に植物の選び方や栽培方法などの情報提供を行います。さらに、ワークショップやセミナーなどを開催し、顧客がネイティブプランツに関心を持ち続けるきっかけを作ります。

● パートナーシップの構築:米国のネイティブプランツ専門家や栽培農家、環境保護団体と連携し、共同でプロジェクトを展開したり、情報交換を行うことで、ビジネスの拡大や信頼性の向上につながります。

これらの要素はビジネスが成長し、競争力を高める上で重要な役割を果たしているともいえるでしょう。これらの戦略を取り入れることで、日本企業は米国のネイティブプランツ市場で成功を収める可能性が高まります。

5.ネイティブプランツ採用のメリット

ネイティブプランツを自社の景観に採用することは、企業にとって多くのメリットをもたらします。まず、環境にやさしいというイメージを顧客に与えることができます。そして、ネイティブプランツはその地域の生態系に適応しており、水や肥料の使用量が少なく、病害虫の影響も軽減されるため、環境保護に役立ちます。

また、ネイティブプランツを取り入れることで、企業は地域社会とのつながりを強化できます。地元の生態系をサポートすることは、企業が地域に貢献しているという印象を与え、地域住民やビジネスパートナーとの信頼関係を築く助けとなります。

さらに、海外進出をする日本企業にとっても、消費者ニーズに合わせたネイティブプランツの取り組みが重要です。現地市場に根ざした事業展開を行い、現地の文化や環境に配慮することで、顧客からの評価が高まり、競争力を高めることができます。

ネイティブプランツを景観に取り入れることは、企業の環境責任を示すだけでなく、顧客満足度やブランドイメージの向上にも貢献します。これにより、企業は持続可能で競争力のある事業を展開し、国内外で成功を収めることができるでしょう。

6.海外進出・海外展開への影響

ネイティブプランツへの注目が高まる中、日本企業にも海外進出や展開に関連する新たなチャンスが広がっています。新規参入の機会が生まれるだけでなく、ネイティブプランツ市場は異なる業界の企業にも魅力的な選択肢となっています。

自社の景観にネイティブプランツを採用することで、ブランドイメージの向上や顧客満足度の向上につながるアプローチが可能です。これにより、日本企業は現地市場のニーズに応えるとともに、環境に配慮した企業姿勢をアピールし、競争力を高めることができます。

  • Facebook
  • LinkedIn
  • Line
  • Twitter

Contact

    TandemSprint, Inc.は、
    日本の素晴らしい商品・サービスを届け、
    豊かな社会を実現する企業様のアメリカ進出を、
    オンライン・オフライン様々な形で
    バックアップするサービスを提供しています。
    • Facebook
    • LinkedIn
    • LINE
    • X