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飲食・フード
2019.06.28

アメリカでブームのラーメンとは

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はじめに

2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、ここ数年世界から日本の食べ物が注目されています。ある調査では 「好きな料理かつ外食で食べる料理」 として日本食が 1位を獲得したほどです。このような背景の中で、日本では「手軽な外食」としての位置づけがあるラーメンが、国内とは少し異なる形で世界進出する姿も頻繁に見られるようになってきました。本記事では、世界のラーメン市場について紹介するとともに、ラーメン店の世界進出で成功を収めるポイントについて考えていきます。

アメリカのラーメン市場

近年アメリカではラーメンブームの波が、西海岸・東海岸の都市部を中心に押し寄せています。店舗数拡大の勢いは右肩上がりで、地域によっては近隣地域で複数のラーメン屋が乱立し、しのぎを削っています。日本以上に人気を博し、行列が続く店舗も散見されます。また、日本人オーナーや現地のアメリカ人オーナーなど営業形態には多様性があり、客層もラーメンに慣れ親しんだ日系人だけではなく、Ramen Noodleとして、現地の様々な人種の方に親しまれています。このような観点からは、一部の人に流行するという意味での「ブーム」は過ぎ、ローカルの幅広い層の人々に受け入れられ、「定着」しているように見受けられます。

アメリカ(カリフォルニア)のラーメン市場の現状

アメリカではアジア系住民の割合が多く、アジア系フードビジネスが盛んです。ただし、アジア系ビジネスに対しては「安さ」を売りにしたビジネス展開が従来のメインストリームでした。

ラーメンに関しても、アメリカ人の中では「ラーメン」といえば「インスタントヌードル」というイメージが従来強くありました。実は、アメリカにおける日本のインスタントヌードルの販売の歴史は古く、日清やマルちゃんなどの大手企業は1950年代からアメリカでインスタントヌードルの販売を始めています。

当時のインスタントヌードルはその安さや調理の簡易さから学生層を中心としてアメリカ国内で人気を得ました。さらに、低所得者層にも受け入れられるようになり、ラーメンに対して「お金のない人の食事」というイメージが定着して行くようになったのです。

しかし、ここにきて「おしゃれ」で「高級」なラーメン店が注目を浴びるようになってきました。流行の先端を行くアメリカの大都市、ロサンゼルスでは趣向に工夫を凝らした新しいタイプのラーメン店や、日本の味を再現した本格派のラーメン店が人気となっているのです。

さらに、貧乏食のとして確立されていたインスタントヌードルさえも「プレミアム戦略」と呼ばれる高級な小麦粉や具入りのスープを使ったインスタントヌードルが近年大きな売り上げ増を見せています。

ロサンゼルス・サンフランシスコにおけるラーメン1杯の値段は15ドル程度から、チップや税金を合わせると20ドルを超えることも珍しくありません。(それでも、日本に比較して物価の高いこれらの都市では安い食事とも捉えられます)

久留米で人気のラーメン店「TATSUNOYA」がロサンゼルス・パサデナに進出

例えば、福岡県久留米市で人気を博しているラーメン「龍の家」が、ロサンゼルスのパサデナに海外1号店をオープンしています。落ち着きのあるこじんまりとした街ですが、その中でも行列ができています。

こちらでは、定番の人気ラーメンに加え、現地にローカライズしたラーメンも提供しています。

 

カスタマイズで人気のラーメン店「Tatsuラーメン」

また、ロサンゼルスには、日本人経営でありながら、あえてアメリカナイズしたラーメンを提供し、話題のラーメン店があります。

「Tatsuラーメン」では、入店後すぐの場所にiPadを設置しており、着席前にラーメンの種類、トッピング、サイドメニューや飲み物などあらかじめ注文します。ここでは、麵の方さや辛さの程度など細かい注文が可能で、自分好みにカスタマイズができると人気となっています。

様々なラーメンショップがしのぎを削る中で、他店と違うオリジナリティを見せることは重要です。日本と同じ味を再現するだけではなく、アメリカ人の好みを考え、おしゃれな空間づくりをすることが成功の秘訣ともいえるでしょう。

ラーメン凪

シリコンバレーにも、日本から進出したラーメンショップ、東京で人気を博す「凪」もあります。日本以上に長い行列を作り、ローカルの人々に受け入れられています。ショッピングモールへの出店も行っています。

 

RAMEN EXPO USA(2017年に初めて開催)

日本では、全国の人気ラーメン店が集結するフードフェスタとして、ラーメンエキスポやラーメン祭りが人気となっていますが、アメリカでも2017年よりラーメンに特化した展示会が開催されています。

2017年にテキサス州オースティンで開催された、「RAMEN EXPO USA」には、日系企業約30社が参加し、ラーメン業界の業務用食材や茶などの飲料、設備などの展示を行いました。全米初のラーメン専門産業展示会でしたが、2日間で約4,200人が来場し大盛況に終わりました。2018年にテキサス州ダラスで第2回目が開催され、2019年にも第3回目としてシカゴで開催が予定されています。

世界のラーメン市場

世界的にラーメンが脚光を浴び、認知度が高まるに伴って、日本のラーメン店の海外進出の動きが加速しています。ここでは、ラーメン店の海外進出における今後の展望や、事業を海外展開させる中で企業が直面する課題について考えます。

世界的にブームのラーメン市場

近年、世界各地でラーメンが人気となっています、ここでは海外のラーメンビジネスの具体例を紹介するとともに、将来の展望について触れていきます。

タイでは、日本式のラーメンの中でも、特にこってりとした豚骨ラーメンが人気です。地元のレストランに比較すると、高級な食事となりますが、中産階級以上の金銭的余裕のある層において、家族でラーメン店を楽しむスタイルが浸透しています。

香港では、90年代後半からラーメンが進出していましたが、現在ではより高品質のラーメンが注目されています。味にこだわった高級志向のラーメン店は行列ができるほどのブームになっています。

ヨーロッパの事例も見ていきましょう。例えば、パリには様々な日本食レストランがあります。ただし、日本食といっても、経営者は日本人だけでなく、中国人、韓国人など様々です。その中で現在は、日本人経営の本格派のラーメンに多少値が張ったとしても人気があります。つまり、舌の肥えたパリの人々に対して、日本のラーメン店が事業展開するチャンスは大きいといえるでしょう。

このように、日本ではB級グルメとして愛されているラーメンですが、海外では “日本文化はかっこいいもの”というイメージが定着し、ラーメンに対しておしゃれなレストランで友人や家族と楽しむものとしての認知が高まっています。そのため、日本に比較して客単価が2倍以上になることもあり、海外店舗は稼げるビジネスモデルとして日本国内のラーメン業界から注目を集めているのです。

海外現地でのビジネス、中小企業、マーケティング

近年、これまで海外進出をためらっていた中小企業が海外進出に向けて具体的な取り組みを始めることが多く見られるようになりました。この要因としては内需の縮小や停滞気味の国内景気の影響が考えられるでしょう。

チャンスを求めて海外進出へ動く企業が増える一方で、風俗・習慣・制度の違いなどから、現地でビジネスを成功させることの難しさに苦労する企業も多くいます。また、海外進出する際には、現地のルールに沿った手続きが必要ですが、制度や規則が急に変更になることもありは誰でも簡単にというわけにいかないのが現実です。

海外進出を成功させるためには、現地の風習を十分理解している人材確保を確保し、現地ニーズを分析した上で、しっかりと計画を立てることが重要です。

販路開拓、展開

前項で説明した通り、日本の企業が海外に販路を開拓したり、海外で事業展開したりする際のハードルは易しいものではありません。特に、中小企業には海外展開のノウハウがないことも多く、自社で海外進出のプロセスを進めていくのは非常に困難なものとなるでしょう。そこで、企業の海外進出支援を行っているサービスを活用するのも方法のひとつです。

まとめ

現在、日本国内には4万軒ものラーメン店があり、市場規模は5000~7000億円とも言われています。しかしながら、国内の需要には行き詰まり感、飽和感が見られており、今後の成長幅が大きいとは言えません。そんな中、近年急成長を見せる海外のラーメン市場が注目を浴びています。

日本食、ラーメンへの認知度が高まり、脚光を浴びる中、日本のラーメン店の海外進出の動きが加速しているのです。現在は1000億規模ですが、今後は国内と同等規模まで成長すると見込まれています。このチャンスを手にしようと日本から海外へ進出する企業も多くなっていくでしょう。

しかしながら、実際にビジネスを成功させることは簡単ではなく、日本でのやり方そのままというわけにはいきません。現地のニーズや慣習をしっかりと把握したうえで、海外進出に伴う手続きを進めていく必要があるのです。しかし、個人店舗の多い日本のラーメン店にとって、このような海外進出のノウハウを得ることはハードルが高いといえます。

そこで、企業向けに海外展開をサポートするサービス利用して、海外への事業展開を進めていく準備をしてはいかがでしょうか。海外の知識やノウハウに長けた専門の支援を上手く利用することで、海外での成功に近づけるかもしれません。

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